習慣化

習慣化に必要な期間はどのくらい?習慣として定着する仕組みから解説

mentality-lab 編集部

「毎日勉強したいけど、なかなか続かない」や「継続してやりたいけどできない」なんて悩んでいる方はいませんか?

この記事では習慣化に必要な期間についてまとめました。自分が継続したい習慣がどれぐらいで定着するのか、脳の仕組みなどを含めて解説します。あなたの3日坊主は決してあなたのせいではありません!ぜひ、参考にしてみてください。

習慣化した状態とはどういう状態か

習慣化した状態とは、特に意識せず、定期的、または毎日行っている行動のことを言います。

例えば、トイレの後は手を洗う、食事の前後で手を合わせるなどは、多くの人が習慣化している行動です。

無意識にやっているため、意思の力を特に必要とせず、精神的な労力もあまりかかりません。

脳科学的観点から習慣化した状態とは

脳科学の視点から習慣化した状態とは、脳が疲れないように何も考えないで行動ができるように、そのプロセスを自動化したものと言われています。

人間の脳では、脳内の神経経路が外からの刺激や特定の合図によって活性化すると、神経経路に沿って電気信号が流れ、その信号によって、私達は習慣化された行動へと移します。

子どもの頃は、歯磨きをするのが億劫ではありませんでしたか?親に言われて嫌々やっていた方もいるでしょう。それが成長するにつれて、無意識に歯を磨くようになったと思います。

これは、毎日歯磨きしていたことで脳の神経が作動し、パターン化されたのです。

同じことを繰り返すことで、その行動と結びついた神経経路は太く強くなっていきます。そして、専用の神経経路を作り、強化していくのです。

脳は習慣を作ることに向いていない

習慣化についてお伝えしましたが、実は脳は習慣を作ることには向いていません。

受験勉強が続かなかったり、資格の試験前なのにやる気が出ないといった経験はなかったでしょうか?

これは、あなたの意志力が弱いからではありません。元々、人間は新しい変化を嫌い、いつも通りの行動を好むからです。

脳にとって見れば、変化は脅威です。そのため、「そんなことをしなくても生きていられる。わざわざ危ないことはしなくていい」と必死で現状を維持しようと訴えてきます。これが、勉強などが続かない原因です。

逆に習慣化すれば、その行動が当たり前になってくるため、行動しない日があると落ち着かなくなるなんてことも。そのため、習慣化するためには毎日少しずつでいいので、行動するようにしましょう。

現状維持を突破する方法とは?

脳の現状維持を突破するためには以下のように、小さなことや、すぐに達成できることから始めるのが重要です。

  1. 最終目標を設定する
  2. 目標設定後は、すぐに達成できることから始める3.達成できることを積み上げていく
  3. 少しずつ習慣を増やしていく

例えば、ダイエットのためにランニングをする行動目標を立てたとします。

いきなり1時間を行うと決めてもなかなか続けるのは厳しいでしょう。

これは、脳が抵抗するだけでなく、1時間もランニングを行うために、今まで行っていた習慣を変える必要があるからです。ランニングのために、新しい習慣を取り入れるなど、1日を全て変えなければなりません。

これが出来なければランニングを1時間行う目標は挫折してしまいます。

そのため、まずは1日10分だけランニングを行うなど、すぐに出来そうなことから始めていくのが重要です。これをスモールステップと呼びます。

小さなことでも達成感を味わうことで、翌日への習慣へと繋がるようになります。

そして、小さな達成感を積み上げてていき、ランニングをする時間を少しずつ増やしていくことで、自分の最終の目標であるランニング1時間もストレスなくできるようになり、現状維持を変えて突破できるようになるのです。

突破したあとの脳の状態

突破したあとの脳は行動をパターン化します。先ほどのランニングの例で上げると以下になります。

  • お風呂の前にランニングをする
  • 朝起きた時にランニングをする

など、何かをきっかけとしてある行動を起こすようになるのです。

習慣化するということは、脳が行動のパターンを記憶することになるため、さまざまな行動を無意識に行うことができます。

パターン化を行うことで、脳が楽をしながら効率的に機能する仕組みを作っていくため、毎回考えたり、嫌な思いをしてランニングをしたり、答えを出す必要がなくなる状態になるのです。

どのくらいの期間でその状態になるのか

では、脳がパターン化して、習慣化するするまでには、どのくらいの期間が必要なのでしょうか。

以下、3つの説を見ていきましょう。

  1. 21日説
  2. 66日説
  3. 行動習慣は1か月説

21日間継続すれば習慣になるというお話聞いたことがありませんか?

これはコロンビア医科大学院の形成外科医で臨床心理学であったマルツ博士が出版した書籍である「自分を動かす」から来ています。

ただ、この書籍には21日で習慣が身に付くとは書かれていません。

あくまでも、イメージが変わるまでに最低でも21日間かかると書かれているだけです。

例えば整形手術をして新しい顔に慣れるまで、または、新居に引っ越しをして自分の家と思えるまで、21日間必要と述べています。

これが、拡大解釈されて、行動が習慣化するまでには21日かかるという説に変わっていったのです。

次に、66日説があります。こちらは、ロンドン大学のラリー博士を中心に、学生96人が自身で選んだ行動を84日間、継続してもらう実験を行い検証したものです。

行動の内容は、朝食後水を飲むといった簡単な行動からジョギングなど面倒な行動まで取り組んでもらい、習慣化まで平均66日かかったとの結果が出たのです。

あくまで結果ですので、日数には大きなばらつきがあります。

水を飲むといった簡単な行動は18日間で習慣化できましたが、ランニングなどの面倒な行動は250日もかかりました。

作業が面倒になればなるほど習慣化するのは難しいとなったのです。

もちろん、その人の性格によっても異なります。

継続してみないとわからないですが、66日を一つの目安してみるのもいいかもしれません。

次に、多くのビジネスマンに変化をもたらしたことで有名な習慣化コンサルタントの古川氏による行動習慣は1か月説があります。こちらは何を習慣にしたいかによって必要な期間が変わるが、最低でも1か月はかかるというものです。

例えば、勉強、読書、片付けなど比較的取り組みやすいものを「行動習慣」と呼び、こちらは1か月で習慣になります。

ダイエット、筋トレ、コミュニケーションなどは「身体習慣」と呼ばれ、3か月の継続が必要で、さらにプラス思考や発想力などの「思考習慣」は6か月かかるといわれています。

思考習慣は、これまでの考え方や培ってきた生き方などを変えることになるので、行動習慣のようにすぐには変化が現われないということです。

66日を意識した習慣化のやり方

21日説、66日説、1か月説と、習慣化に必要な期間について見てきましたが、これらをまとめると、先ほどもお伝えした通り、習慣化するには目安として66日かかると考えるのが妥当かもしれません。

そのため、習慣化したいと考えるなら、一番大事な条件として、66日=「約2か月続けられる目標」を立てることが重要です。

もし、あなたが1週間続けることも難しいような目標を立てているなら一旦見直しましょう。そのような目標は立てたとしても、継続して行うのはほぼ不可能です。

まずは、約2か月続けられる目標を設定するのが大事です。そして、目標を立てるときは以下を意識しましょう。

意識すること説明
1. 目標を明確にする「出来た」がわかりやすい目標にしましょう
2. 数値化する「出来る限りやる」ではなく「10回やる」など数値化するのが大切です。
3. すぐに実施できる目標にする2か月継続できることが大切です。今できないことや続けるのが難しいと感じるものは継続はほぼできません。
4. 1カ月後の自分を想像する2カ月後に目標を上げれば問題ありません。まずは、今出来ることで1カ月後の自分がどうなっているか想像しましょう。
5. 評価する前へ進んでいることを数値化で理解し、しっかりと評価しましょう。

上記の5つを意識して、目標を立ててみてください。

まずは習慣化したいことが実行できる環境を設計する

いざ、習慣化したいと思っても何からすればいいのかわからないという方もいるでしょう。

まずは習慣化したいことが実行できる環境を用意しなければなりません。

例えば、資格の勉強をするには教材と筆記用具が必要ですよね。また、実技などがある試験であれば、練習道具を用意しなければなりません。

また、そのための場所と時間を決めるのも重要です。

自分の部屋で行うのか、またはカフェなどで行うのか、仕事前にやるのか、仕事後にやるのかを決めましょう。

サボる日も作ってあげる

習慣化したい場合は例外を作ってあげることも大事です。具体的には「例外ルール」を作ることです。例えば、仕事終わりにランニングを1日30分することを習慣化したいとします。

しかし、仕事であれば突然のトラブルで終電ギリギリになった、遅い時間に帰宅してしまったこともあるでしょう。

トラブルなどで終電がギリギリになったイレギュラーな日はランニングをしない、または1日10分だけにするなどの「例外ルール」を適用するのです。

また、第2・4の日曜日はランニングをしないなど「サボる日」などを設定して、続ける仕組みを作ってあげるのが大事です。

人は目標に対して「サボる」と自己嫌悪に陥ることもありますが、例外ルールを作成することで罪悪感を感じず、習慣化も挫折せずに継続できるようになります。

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マネジメント経験の中で人の成長と人生について思考するようになり、人それぞれに人生との向き合い方があることを知りました。この人それぞれの人生との向き合い方について多くの方に知っていただき、みなさんの人生をポジティブかつ豊かなものにしていただきたいという想いを持ってメディアを運営しています。
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